神経症に森田療法の効果は?

私は子どもの不登校をきっかけに抑うつ神経症を患い、

これまで心療内科やカウンセリング等、様々な治療を試みてきました。

その中の一つ、森田療法での治療体験をお話ししたいと思います。

★そもそもどうして森田療法をやろうと思ったのか…★

子どもの不登校の経験、それは母親の私としては

とてつもなく大きな大きな出来事でした。

もう、私自身が辛すぎて、これ以上は生きていけないと思うくらいに

ダメージを受けてしまいました。

だって、私が一番望まないことが起きてしまったから!

元の家族が機能不全で、親にお酒やギャンブル等の問題があったりして

経済的にも、精神的にも常に不安定な状態で育ちました。

父はお酒に飲まれると、無断欠勤当たり前。

昼間からお酒を飲んでは起きられなくなり、よく布団をかぶって寝ていました。

小学校からの帰り道、よくこう思いました。

「どうか、今日は父親の車がありませんように…」

「仕事に行ってくれていますように…」

そんな小さな願いを抱いて帰ってきたものです。

両親のけんかを見たり、聞いたりするのは辛いことでしたが

父がお酒にのまれて、布団をかぶって寝ていることが一番耐え難く

母の愚痴を聞き、私の不安な心や寂しい心はいつもおきざり。

誰も私の心に目を留めてはくれなかった。
こんなに辛くても、親には言えなかった。親がかわいそうで…

私はそんなにも、両親を愛していたのでしょうか?
大好きだったよ、そりゃ、もう!

こんな感じで育ったから、自分の築く家族では苦労したくない
自分の思うように育ってくれれば

私は安心していられる…そう思って子育てをしていました。

それが、そもそもの間違いで…

私はとても規範の強い子育てをしていたのだと思います。

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父や母にも変わって欲しかった。でも、最後まで無理だった。

自分ではコントロールできない不安定な家庭生活でした。

だから、だから、自分が安心できるように、私が受け入れやすい子どもにしたいって

ずっと無意識に思って子育てしていたように思います。

子どものあるがままなんて、認められなかった。

でも、こんな未熟な母親でも、子どもは一旦立ち直り学校に行けるようになりました。

本人いわく、決して母親のせいではない!友達がよかったから!

と断言されてしまいましたが、子どもがいきいきと高校生活を送っている姿を見て、

私はもう病んでいる事はないんだよね?!

ふと、そんな風に思いました。

そして、テレビ番組でアフリカの貧しい子どものドキュメンタリーを観ていた時、
普段の私ならここで泣けるはずなのに、何も感じない!という事に愕然としました。

これって、薬の作用だよね?!

薬って有難いけれどホント恐い!そう実感しました。

もう、私は薬を飲む必要ない!って思えて、薬を飲まない方向での治療は無いものかと探し始めました。

そこで、ネットから森田療法を知ったのでした。

ラッキーな事に、通える距離で森田療法をやっている病院があり、これまで通っていた心療内科の先生に正直に話しました。

「私、森田療法に興味があってやってみたいです。」と話すと、女医の先生はあまりいい顔はしなかったけど、紹介状を書いて下さいました。

この女医の先生、ものすごく癖のある先生で、ご自身も精神的に病んでいるのに病院やっておられる先生で、時にはオーバードースしてしまうって、患者の私に話したりする先生でした。

また、実母に恨みを持っていて、ある時激高して、牛乳投げつけてやったわ!

まぁ、50歳過ぎないと親との問題も解決しないわよ!って言ったりして

大丈夫かよ???ってこちらが心配になるくらいでしたよ。

また、ある時は、私の母親を診察してもらった時に、母が上手く状況を伝えられなくて私が代弁して、嫁と上手くいっていないこと、嫁が冷たく当たることを話して、私と先生と二人きりになった時、ものすごい勢いで

「あなた卑怯よ!お嫁さんのいないところで悪口言うなんて!」って怒られた。

こんな先生いる?(笑)

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こんな先生だけど、救われる言葉を言ってもらったこともありました。

初めてこの病院にかかった時、先生が「私が一生あなたの面倒みます!」って言って下さった。嘘っぽかったけど嬉しかった。

また、ある時、母親をこの病院に連れて行った時「あなたのお母さん見て、あなたがアダルトチルドレンになる理由が分かるわ!」って言って下さった。

初めて私の苦悩が理解されたと思って、本当に嬉しかった。

まぁ、そんなこんなで私は初めての心療内科の先生に別れを告げ、森田療法に切り替えたのでした。

森田療法のやり方、効果は?

紹介状を持って、私は森田療法を試みるため震える思いで病院に向かいました。

森田療法は、簡単に言うと、神経症を病気と捉えないで、行動本意の生活を続けていく事で症状から解放されていく…
といった感じでしょうか…

その病院は、とても変わった名前で建物も独特。中に入るとお香の香りがしました。

心理テストをした後、名前を呼ばれ診察室に入りました。

そこには、中年の太った、そうです太った女医がいて、資料やら、本やらで散らかっていました。
えっ、病院なのに…と、驚いて少々不安を覚えました。

その女医にまず初めに言われた事は、薬をやめましょう!と言うことでした。

私は薬をやめたくてここに来たのに、やめるとなると、これまで薬に頼っていた分/p>

急に不安になってしまいました。

「えー!いきなりやめるんですか?」

と言い返したら、「では、少しずつ減らしていきましょう。」と言って下さり、少しほっとしました。

森田療法は、先生の言う事に素直に取り組む事が求められます。

そう、素直さがとても要求されます。

そして、行動本意にするため、一日の行動を日記に書いていきます。

☆森田療法の日記の書き方は…☆

1日1ページ書く

起きてから寝るまで行動したこと書く。起きた時間と寝る時間を必ず書く。

寝る前、ボールペンで20~30分くらいで書く。

※症状や愚痴、理想や空想を書かない

こんな感じで、森田療法専用の日記ノートに書いていきます。

それを、一週間に一度提出して、太った女医からご指導頂くという感じでした。

これが、やってみると分かりますが、非常に面倒なのです。とにかく、行動したことのみしか書いてはいけませんから、日記を埋めるために行動しなくては…という頭が働き、行動を自ずと意識するようになるのです。これが、症状に気がいきがちな神経質傾向の人には功をそうします。

まぁ、こんな面倒な事やってらんない!と思った私は、一日も早くこの日記から解放されたくて頑張りましたよ。

あの太った女医を見返してやりたかったし。だって、すこく上から目線なんですよ。態度が!

私より太ってるくせに…とか思ってた。

何か太った先生って、自己管理はどうなってるの?って思って、どこか信用ならない感じを受けてしまっていました。

だから、私は最短でやり遂げようと、少々手を抜きながら頑張りました。(笑)

そして、薬も最終的にはやめる事ができ、卒業作文を書いて晴れて卒業となります。

最後はその作文を5~6人の発表者と共に、先生を含めた何人かの患者さんたちの前でその作文を読んで、先生からの総評を頂いて終わります。

最後の最後で、今度は太った男性の先生に皆の前で注意をされました。

あなたは感謝がたらない!

感謝を言葉に表す習慣が必要!

自分の与えられた命に感謝するのではなく、まず周りいる人たちの命に感謝していくでしょ!って言われ、恥ずかしい思いをしました。

まぁ、私だけではなく、容赦なく他の方も言われていたので、きっとそういう厳しい言葉が神経症の人には必要なんでしょうね。

森田療法の先生は、ものすごく憎まれ役なんだと思います。

はぁ~大変だった!

でも、この療法で薬をやめられたし、感謝すべき事ですね。

厳しい中にも、この森田療法を確立された森田正馬先生の愛情を感じる素晴らしい療法だと思います。でも、本当に厳しい。やる時期を見誤ると、続けられないかも…と思います。

やる価値は必ずあることは、断言しておきますね!

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